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PLAYMOBIL社のオーナー、ホルスト・ブラッドスタッテルさんの趣味は家庭園芸。ニュールンベルグ郊外の自宅にも、フロリダの広大な別荘のベランダにもたくさんの鉢植えが並んでいます。忙しいビジネスの合間に、鉢植えに水をやるのが何よりの楽しみです。ところが、忙しすぎて水をやれなかったり、つい可愛がりすぎて水をやりすぎ何時もダメにしてしまいました。
そこでホルストさんはとうとうかんしゃくを起こしてしまいました。そんじゃそこらの雇われ社長とは訳が違います。世界的な規模の玩具メーカーですが、株式なんてものは公開せず、オーナーなのです。ですから『頑固モノ』です。
「ええい!それなら絶対に失敗しない鉢を自分で作ろう!」と決心したホルストさんは2年間、あらゆる研究を重ね自分で植物園まで開設してしまったのです。言い出したら聞きません。なにしろ、本社の隣に自社の玩具をキャラクターにした大規模な遊園地をつくり、格安な入園料で子供たちに開放するだけでなく、来園者用にホテルまで自前で建ててしまった人です。ホテルのスタッフもみな、PLAYMOBILの社員です。つまり何でも自分たちでやってしまう!この精神、笑っちゃうほど見事です。
PLAYMOBILの玩具を見ればよく分かりますが、徹底的に細部までこだわります。それでいて、玩具の持つ表情の柔らかさ・愛らしさは失われていません。手術セットなどはオペの照明やレントゲン、起き上がるベッドやメスなど、それはそれは細部まで良くできています。そんな訳ですから、鉢作りにも一切妥協なんてしません。60cm、70cm径の大きなサイズの鉢をつくるため、専用の大型射出成型機を新たに導入しました。その能力はヨーロッパ最大級の2000トン・プレス。お値段は1基ン億円!?
研究の結果「この鉢ならいけるぞ!」と納得したホルストさん。そこは一人でここまで世界規模に会社を大きくしてきた人です。「ついでに商売にしよう!」と思い立ちました。「さて、どんな名前にしよう」と色々考え、調査をしたら何とまぁ、ありとあらゆる名前がすでに登録商標済みでした。…ホルストさん、またかんしゃくを起こしてしまったのでした。そこで思いついたのが、以前奥さんのために所有していた、スペインのニット工場のブランド名『レチューザ』。「うん、これだ!」とご機嫌なホルストさん、スタッフに相談してみると…。「ドイツ人にはLechuzaのchuはッシュと詰まる音なので発音しにくいから反対!」という意見でした。「発音しにくいならなおのこと結構、強く印象に残るではないか」とオーナー権限で独り決めしてしまったのでした。
…以上は、レチューザ部門の責任者でホルストさんの次男・コニーさんに伺いました。
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